水道局指定業者とは?水道局指定ではない業者との違いを解説!
水回りのトラブルが起きた際、修理業者に連絡することになります。しかし、どこに依頼すればよいのかと業者を調べているうちに、水道局指定業者という言葉を目にすることがあるでしょう。水道局指定業者について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、水道局指定業者について解説します。
水道局指定業者とは
水道局指定業者とは、家庭における水道や水まわりの工事を行うにあたって、水道法施行令にて定められた適切な手順や基準で作業ができると認定された業者のことを指します。家庭の水道は、公共の排水管とつながっています。水もれやトイレのつまりなど不具合が発生した場合、適切な修理手順で修理が行わなければ、家庭に安心安全な水道水が供給されなくなってしまうのです。
そうなってしまうと公衆衛生上、大規模な被害につながってしまいます。こういった被害を出さないためにも、家庭で発生した水まわりのトラブルを解消するためには、水道法施行令に従った作業ができる業者に依頼しなくてはなりません。
そこでおすすめなのが、水道局指定業者です。水道局指定業者となるには、国家資格でもある、給水装置工事主任技術者の在籍が条件とされています。給水装置工事主任技術者の資格を取るには、実務経験3年以上積んでいなければ、資格取得のための試験すら受けることができません。
また、試験では水道工事関連の問題だけでなく、公衆衛生や水道行政などの内容も出題されるため、幅広い分野での知識が必要となります。このことから、水道局指定業者は給水装置工事主任技術者の資格を持っている業者のため、安心して、工事の依頼をすることができるのです。
非指定業者との違い
水道工事を行っている業者の中には、認定を受けていない非指定業者があります。非指定業者を使うことは違法ではないため、なんら問題ありません。ただし、水道工事関連における指定業者と非指定業者では、行える施工内容に違いが出てきます。
非指定業者には施工することができない水道工事もあり、場合によっては、無資格での工事対応となるため、後々トラブルになる可能性や工事が不完全で結局、指定業者へ再度依頼しなおさなければならない可能性も否めません。また、非指定業者は比較的、工事料金が安価なため、ついつい依頼したくなる方も多いのではないでしょうか。
しかし、先述したように水道局指定業者のみしか行ってはいけない水道工事があります。この工事を非指定業者へ依頼してしまうと、違法行為として見なされるのです。知らなかったとはいえ、違法行為をしてしまうと、過料を科され場合や水道の供給が止まってしまうといった、ペナルティを受ける可能性があります。
このため、今回依頼する工事内容は、非指定業者に依頼しても大丈夫か確認することが大切です。価格が安価という理由だけで、非指定業者を選ぶのは危険でしょう。
水道局指定業者でなければできないこと
水道局指定業者でなければ行うことができない工事は上水道と下水道で内容が異なってきます。そのため、下記にてそれぞれ項目に分けて見ていきましょう。
指定給水装置工事事業者のみ対応可能な上水道工事
指定給水装置工事事業者として認定されている業者が行える工事は、給水管や水栓の取り外し撤去や修繕工事、給水管や水栓の新設工事、給水管の種類の変更や新設にあたっての改造工事です。
これらの工事を希望の場合は専門的な技術や知識が公的に認められている、指定給水装置工事事業者に依頼する必要があります。仮に、これらの工事を非指定業者へ依頼してしまうと施工不良発生にともない、漏水や水質が劣悪になる可能性もあるため、注意が必要です。
指定排水設備工事事業者のみ対応可能な下水道工事
指定排水設備工事事業者として認定されている業者が行える工事は、くみ取り式トイレから水洗トイレへの改造対応や排水設備の新設や増設、さらには撤去や構造の変更です。これらの工事を希望の場合は専門的な技術や知識が公的に認められている、指定排水設備工事事業者に依頼する必要があります。
水道局指定業者を選ぶときのポイント
選ぶ際のポイントとしては、工事を行った際の費用が相場と比較してあまりにも異なっていないか、そもそも水道局指定工事店として登録がされているか否か、修理以外の調査費や出張費が高額ではないか否かなどを確認することです。
さらに工事を開始する前に、見積もりと内訳を提示してもらえると、依頼した側は安心できます。水道局指定業者を選ぶ際は、以上のポイントを踏まえて選ぶとよいでしょう。
まとめ
今回は、水道局指定業者について解説しました。水回りのトラブルはいつ発生するか分からないため、事前に水道局指定業者や非指定業者の違いや水道局指定業者でなければ対応できない工事や業者を選ぶポイントなど知っておくだけでも、冷静に対応することができるでしょう。トラブルが発生した際は、今回ご紹介した内容を参考に、水道局指定業者を選んでください。