便器にひび割れ!そのまま使って大丈夫?便器の寿命ってどのくらい?
築年数の長い物件で生活をしていると、どうしても水回りも劣化しやすくなってくるため、洗面所やキッチン、お風呂場やトイレなどにもトラブルが起こりやすくなる傾向にあります。特にトイレは経年劣化でつまりや便器にひび割れが起こるといったトラブルが発生する可能性があります。
トイレの寿命っていったいどれくらい?
日本のトイレの便器は、昔から陶器を利用している特徴があり、現代では技術が進んだことにより陶器ではない素材を使用するメーカーも増えてきていますが、陶器が圧倒的なシェア率となっておりトイレの主流といわれています。
なぜ陶器を使用しているかというと、他の素材と比較しても強度が非常に高く、経年劣化が起こりにくい素材であることが挙げられます。一般的に日本で使用されているトイレの便器は生活している住居と一体とされるため、寿命は25~30年と耐久年数も長い傾向にあります。
一緒に住んでいる家族が多いとどうしても使用回数が増えてしまいがちです。耐久性が高いといっても繰り返し掃除を行うことで、便器に細かな傷がつきやすくなるとひび割れや水垢汚れによる変色といった劣化が起こる可能性が出てくる恐れがあります。傷が小さなうちに対処を行うか、寿命だと判断して新しいものに交換をするか決める必要があります。
古い便器で使用されていた陶器は、汚れが付着しやすく色が目立ちにくいクリームカラーが主流でしたが、現在販売されているトイレの多くは、汚れが付着しにくい加工がされている製品も増えています。真っ白の便器などカラーバリエーションが豊富なことも魅力になっているなど、今使用しているトイレの劣化が目立つようになってきたら、早めに交換をすることも一つの方法だといわれています。
便器がひび割れを起こす原因とは
家庭の中で水回りのトラブルが特に起こりやすいとされるのが、利用回数が多いトイレだといわれています。この場所で起こるトラブルとしては、水のつまりや水漏れなどをはじめ、便器の劣化によって起こるひび割れなどが挙げられます。
しかし便器に使用されている陶器は十分な強度を持ち、経年劣化がしにくい素材でもあるので突然割れてしまうということはほぼありません。しかし強度はあっても陶器は割れ物なので、物をぶつけてしまったり、無理に力を入れるなど、外的な要因に対しての強度は計算されていない特徴があります。
特に掃除をするときや収納棚が上にある場合、トイレを踏み台代わりにして使用している方は少なくありませんが、こういった本来かかることがない力で重さが入ると、陶器に負担がかかりひび割れが起こりやすくなる特徴があります。またタンクが設置されているタイプの場合、タンクの蓋を持ち上げて掃除をする時などに、蓋を落としてしまい便器にひび割れが起こるという場合も少なくありません。
こういった様々な理由はありますが、一番の原因とされるのが水のつまりを解消する時に熱湯を入れることだとされます。 水道管にトイレットペーパーなどが詰まってしまった場合、水道管の流れを良くする方法として熱湯を入れる方法がありますが、陶器は熱湯に耐性を持たない素材なので、お湯を入れてつまりを解消する際には熱湯よりもぬるま湯を利用することが大切です。
自分で行える対処方法をチェック
便器がひび割れを起こしてしまうと、水漏れといったトラブルが起こる可能性が高くなります。便器には大量の水が貯水されている特徴を持ちますが、ひび割れている部分によっては水が漏れ出て床が水浸しになる恐れが出てきます。アパートや賃貸マンションの場合、床が水浸しになることで階下漏水のトラブルにもつながる場合があるので、多額の修理費や近所への迷惑をかけないためにも早めに対策をすることが大切です。
ひび割れの対処法としては、トイレメーカーでは補修作業は安全上の理由で引き受けていない場合が大半です。これはひび割れの補修は継続的に利用できる保証がないためで、ひび割れが起こっている時点でトイレ交換を行う必要があります。
しかし交換までには時間がかかってしまう事も珍しくないため、自分で行える応急処置として行うべきなのが、まず止水栓を閉めてしまう方法です。使用しているタイプによって止水栓の種類は異なりますが、ハンドル式もしくは溝タイプでドライバーで回せるタイプの2種類があります。
ひび割れている隙間から水が漏れ出ないように、便器内の水位をへらすために水を汲み出すことも大切ですし、ホームセンターなどで販売されている防水パテやコーキングなどもおすすめです。これらのアイテムは水回りの修理用品のコーナーで購入することが出来ますし、小さなヒビや傷で修理業者を呼ぶほどではないという場合も、これらの補修アイテムを利用して様子を見てみるのも一つの方法です。
トイレの便器がひび割れてしまうトラブルは、他の水トラブルと比較して自分で直したり、交換を行うことは困難だといわれています。トラブルを悪化させないためにも、水回り専門の修理業者に相談をしたりトイレの交換を行う必要があります。