トイレットペーパーがないときはティッシュで代用してもいいの?
SNSやニュースがきっかけになり、トイレットペーパーが品薄になることがたびたびあります。実際に経験をし、不安を抱えた人もいるでしょう。ほとんどの情報はデマですが、緊急時に備えておくことは大切です。この記事ではトイレットペーパーの一般的な消費量や必要なストック量、緊急時にティッシュで代用できるかを解説します。
トイレットペーパーの一般的な消費量とは
性別や個人差がありますが、一般的なトイレットペーパーの使用量は一人あたり1週間で1ロールといわれています。日本トイレ協会が2019年に行った調査によると、日本人の一回あたりの平均使用量は、男性は約3.15m、女性は約3.52m(小便の場合約1.45m)でした。シングルのトイレットペーパーを使い、ウォシュレットがない便座を使用した結果です。
一般的な一日のトイレ回数では、男女二人ずつの4人家族だと約17ロールを消費することになります。手につかないように多く使ったり、節約のために少ない量にしたりと個人差はかなりありますが、4人家族では1か月あたりシングル約15ロール、ダブル約30ロールほどを消費すると考えてよいでしょう。
買い占めはやめよう!適切なストック量は?
トイレットペーパーが品薄になると、買い占めや転売が起こります。ただでさえ少ないトイレットペーパーがさらに品薄になってしまうのです。災害時にも同じ状況になる可能性があります。原料調達から生産まで国内で行われるトイレットペーパーは、通常であれば不足することはありません。デマによる異常な消費がなければ、いつでも購入ができるのです。しかし、災害や買い物に行けない時などの緊急時に備えて必要最低限はストックしておくようにしましょう。
それでは実際に、どのくらいのストック量が必要かを解説します。災害時の備えとして、1週間程度は自宅で過ごせるように準備しておくのがおすすめです。4人家族であれば今使っている1パック+もう1パックをストックしておきましょう。1パックを使い終わった時に、1パックを買い足すのです。過剰にストックすると、本当に必要な場所に供給ができなくなります。必要な量を必要な分だけストックし、買い占めはしないようにしてくださいね。
トイレがつまる原因に!代用でティッシュを使う際の注意点
しかしストックがなくなることもあります。トイレットペーパーのストックがなくなった時、多くの人はティッシュで代用しようとするでしょう。ここからはトイレットペーパーの代用でティッシュを使う際の注意点や、ティッシュ以外に代用品として使えるものを解説します。
ちなみにトイレットペーパーと違い、ティッシュペーパーは水には溶けないためトイレに流すとつまりの原因になってしまいます。中には流せるタイプもありますが、使い終わったティッシュペーパーはトイレに流さずにゴミとして処分してください。また海外ではトイレットペーパーをトイレに流さない国も多いです。海外製のトイレットペーパーもトイレに溶けず、つまってしまうことがあるので気をつけましょう。トイレのつまりが起こると、トイレ自体が使えなくなる恐れがあります。
次にティッシュの他にトイレットペーパーの代用品になるものを紹介します。どの代用品もティッシュと同じく水には溶けないので、使った後にはゴミとして処分してください。ゴミとして処分する時に臭いが気になる人は、臭いが出にくい袋を使うのがおすすめです。臭いが出にくい袋は悪臭を出さないための特殊な技術がされています。赤ちゃんのおむつが臭わないものや、ペットのフンが臭わないものなどが販売されているので探してみてください。使用後の代用品を袋に入れ、しっかり縛っておけば臭いが漏れることはないでしょう。
赤ちゃんのおしりふき
赤ちゃんのおしりふきは、そもそもお尻を拭くために作られたものです。拭き取る力や肌触りは、ほかの代用品に比べてもっとも優れているでしょう。ウェットティッシュの代わりにもなるので、緊急時に備えてストックしておくのもおすすめです。
ペットシーツ
ペットがいる家庭であれば、ペット用シーツを代用品にすることが可能です。犬や猫の排泄用に作られたペットシーツは、優れた吸水性を持っています。適当な大きさに切って使いましょう。ペットの分がなくならないように気をつけてください。
新聞紙
ティッシュペーパーの代用品として使いやすいのが新聞紙です。トイレットペーパー普及前は、排泄後は新聞紙を使っていました。丈夫で水をよく吸い取り、破れにくいのもポイントです。トイレットペーパーの代わりに使う時は、一枚を4分割するとよいでしょう。手でもむか、丸めて開くと、柔らかくなります。
広告
新聞に入っている広告も代用品として使えます。カラープリントよりも、モノクロプリントのざらざらしたものの方が使いやすいでしょう。新聞紙と同じく、手でもんで柔らかくするのがおすすめです。
雑誌
読み終えた古い雑誌や本も、代用品として使うことが可能です。硬いカラープリントや写真が印刷されたものよりも、漫画雑誌や週刊誌、文庫本のザラザラした紙の方が使いやすいでしょう。分厚い表紙は使わないようにしてください。新聞紙と同じく、手でもみほぐすかくしゃくしゃにしてから使うのがおすすめです。
書道の半紙
学校や習い事で使う、書道用の半紙もおすすめです。必要な長さに切って使うようにしましょう。ちなみに半紙は、つるつるした面が表で、ザラザラした面が裏になります。表面の方が肌触りがよいですが、水を吸い取る力は裏面の方が強いです。半紙もほかの紙類と同じように柔らかくしてから使うようにしましょう。
キッチンペーパー
どの家庭でも使われるキッチンペーパーは、吸水力と柔らかさに優れています。高級なトイレットペーパーのような質感が感じられるでしょう。分厚いものが多いですが、中には破れやすいものもあるため丁寧に拭くようにしてください。
ウェットティッシュ
ティッシュと同じように、ほとんどの家で使われているウェットティッシュは湿り気があり、肌にも優しい代用品です。汚れをふき取るものなので、ティッシュペーパーの代わりには最適だといえます。しかし家具や床の除菌用ウェットティッシュは、人に使うことはできません。また、アルコール入りの物も肌に刺激になる可能性があります。パッケージの注意書きをよく読み、できればノンアルコールのものを選ぶようにしましょう。
古い布
不要になった服や布を小さく切ると、代用品として使えます。実際に布ナプキンや布オムツを使っている人もいるでしょう。水で湿らせておくと、きれいに拭き取れます。使用後の汚れが少なければ、洗って再び使うことも可能です。
サランラップやビニール
大便の時には、サランラップやビニールを使うこともできます。しかし紙に比べきれいになったか分かりにくいので、気になる人は最後にシャワーや水で洗うようにしましょう。
ウォシュレット
シャワートイレであれば、ウォシュレットを使えます。おしり洗浄機能や、ビデ機能を使いましょう。アウトドアで使える携帯用のおしり洗浄機も販売されています。衛生面が気になる人にもおすすめです。
まとめ
通常、市場からトイレットペーパーが消えてしまうことはほとんどありません。トイレットペーパーが品薄になるのはデマによる過剰な買い占めが原因ですが、緊急時に備えてストックしておくことは大切です。ストックする時には必要な量を必要なだけ購入するようにし、買い占めはしないようにしましょう。
またトイレットペーパーがなくなった時の代用品としては、ティッシュの他にも赤ちゃんのおしりふき、新聞紙や広告、書道の半紙、キッチンペーパー、ウェットティッシュ、古い布を使うことも可能です。どの代用品も水に流せないので気をつけてください。使った後はゴミとして処分をしましょう。臭いが気になる人は、特殊加工がされた臭いの漏れない袋に入れるのがおすすめです。ペットショップやドラッグストアで購入ができます。